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適当刑事あらわる|「刑事ゆがみ」【ネタバレ】|tonbori堂ドラマ語り

2017年10月13日金曜日

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 フジ系ではじまった『刑事ゆがみ』タッド浅野こと浅野忠信が初めての民放ドラマ主演でしかも刑事役ということで注目していた作品です。浅野忠信が演じるのは神奈川県警うきよ署強行犯係の弓神適当(ゆきまさ)。仕事ぶりは適当にちゃらんぽらんですが、観察眼が鋭く、犯人に近づくには違法手段も厭わないアウトロー刑事です。弓神とバディを組むのが新人刑事の羽生。上昇志向が強く正義感も高い羽生と何事も適当な弓神とはまるで水と油。

画像はWikipediaより|マイティ・ソープレミア時の浅野忠信|

 事件現場でも一人、別の視点から事件を眺め、関係者全員を信用しない、まさに適当ながら刑事として生まれてきたような男ゆがみと、真面目だけど上昇志向も強いちょっと腹黒な羽生がぶつかり合いながらも事件の真相を追う刑事ドラマです。



Twitter|刑事ゆがみ公式アカウントのツイートより|おじいちゃんは誰なのかというのは第1話を。

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第一話は?

 歩道橋から足を踏み外して転落死した女子大生の遺体を見て、強行犯係の見立ては事故死でしたが弓神は一人、違和感を感じて女子大生の背景を調べだしました。彼女と最後に接触していたと思われる女子大生、倉間藍子に接触するゆがみと羽生。すると被害者は、生前誰かに脅迫されていたという事が分かりました。心当たりはあるという藍子は被害者が一週間前に通学電車で痴漢にあっていたということを話します。裏を取るために駅に向かうゆがみと羽生はそこで羽生の中学の同級生で駅員の坂木望から話を聞くことに。


 彼女たちが痴漢にあっていたような状況ではありながらも相手の男から金を渡されていたという事を突き止め、そのサラリーマン沢谷から事情を聞くことになりましたが、彼は痴漢を否定しトラブルに巻き込まれる事を恐れて金を払ったと言います。妻に聞いてもマイホームパパであり仕事の帰りは遅いがいい夫だという事で決め手にかけ、係長の菅能理香は沢谷を帰すことに。さらに背景をさぐると被害者は生前にネットの掲示板に中傷を受けていたことが判明。アリバイもはっきりしない沢谷の容疑も濃くなりましたが、一部の消された投稿が住所を記載してたものであることをハッカーにヒミズの協力によって掴んだゆがみは投稿が大学から発信されていることから藍子に再度話を聞くことに。そして事件は思わぬ方向に展開していきます。誰が被害者を殺したのか?痴漢は冤罪だったのか?というお話です。

適当刑事ゆがみ(弓神)

 適当、「てきとう」とかいて「ゆきまさ」と読むらしいですが、いやこれは子どもの時分にいろいろいじられてゆがみますよね。絶対にいじめられたと思う名前の事で。ちなみに有名な87分署シリーズの刑事にマイヤー・マイヤーっていう人がいるんですが彼も名前の事で散々いじられて87分署一の忍耐強い刑事となったという設定を思い出しました。彼が人を信用せず、我が道を行くことになったのはこの適当という名前が影響しているのではないかと思っています。とは言え鍵穴をあけちゃうっていうのは「あぶない刑事」ではセクシー大下がよくやってたんで、まあ確かに違法ではあるんですが刑事ドラマで話を動かすには必要不可欠だと思っていました(笑)でも今はそれがネタになるんですよね。これも時代を感じます。


 あと観察眼などは右京さんタイプで何気ない言葉使いや、しぐさに違和感を感じたら喰いつくタイプですが右京さんは本人にズバリと切り込みますが、ゆがみはからめ手でくるタイプですね。いやらしく攻めるタイプです。まあ右京さんも時々やりますけどね。やらしさのベクトルが違います(笑)浅野忠信の雰囲気もばっちりでこれは面白くなりそうです。

張り切り刑事虎夫

 羽生君の下の名前は虎夫。強そうです。実際冒頭の取調の模擬訓練時、手錠の鍵をあけたゆがみに対してねじ伏せる腕力もあり、若いので体力担当ってところもありますが、刑事としてもそこそこ有能。型通りの捜査ではきっちりやるタイプです。刑事役はこれがはじめての神木隆之介君が正義感も高いけど、上昇志向も強い羽生を演じてて刑事役をやるようになったのかとおっちゃんは感慨もひとしおです。


 SPECのニノマエをやってた頃は刑事役をやる未来が来るとは予想はしていませんでした。いや役者なんだからそりゃ何時かはやるんでしょうけど。でも初刑事役が『刑事ゆがみ』でよかったと思います。超冒険作ではないけど、しっかりしたホンと演出でこれからも楽しみな感じです。今回は主役の2人紹介編という色合いも濃い話でしたが、ゆがみと組んでるヒミズとの関係や、うきよ署の面々、特に係長の菅能とゆがみの関係(公式サイトには同期とあります)、羽生君のこれからの試練などなど気になる部分が多いです。

事件の真相は

 ネタバレとは書いていますが、まあ登場人物の中に犯人がいるという定石から、誰が犯人かといってもせいぜい3人、被害者の友人、痴漢と思われたサラリーマン、それを目撃していた駅員の誰かが犯人です。動機を含めて、ああやはりそうかと思いましたがなかなか重い結果となりました。一つヒントを言えば犯人の動機は「歪んだ正義感」です。それには過去がかかわっていますし、実はゆがみもそれぞれの動機につながる過去の出来事が重要になってくる部分と(事件の核心)、それらを誘発させたただの悪意が存在している事を描いていくのかなと。いやまだ2話を見ないとなんともなんですが、そんな感じがしました。もしかするとあと羽生君の成長譚っていう側面もあるのかな?ともかく来週以降も視聴決定です。

余談

 原作は漫画なんですが、『弁護士のくず』の作者の方のなんですね。『弁護士のくず』はトヨエツこと豊川悦司が初の弁護士役っていうことで放送されたんじゃなかったかな?相棒には伊藤英明がつとめていたと思います。結構前なんで印象も薄くなっていますけど(^^;けどトヨエツがすごく意地の悪い弁護士だけど、なんか上手く事件を解決っていうのはこの『刑事ゆがみ』と似ている気がします。伊藤英明が演じた相方は羽生君より腹黒じゃなくて普通に純粋まっすぐ君でしたが(笑)弁護士としてそれはヤバいぞという事もあったり。まあこれにかこつけて再放送されるといいんですが…TBSだから難しいでしょうね(笑)

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