ファイブスター物語/FSS新章スタート『トラフィックス3』開始で気になった事。|月刊ニュータイプ2017年9月号-Web-tonbori堂アネックス

ファイブスター物語/FSS新章スタート『トラフィックス3』開始で気になった事。|月刊ニュータイプ2017年9月号

2017年8月10日木曜日

FSS manga

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 トラフィックスの名を冠したエピソードが最初に始まったのは第3話『TRAFFICS』からでした。スタートはボォス。思えば、あの頃からこの星にはドラゴン(現在はセントリー)がいるということで特別な星と設定されていたのだなと改めて思います。

F.S.Sリブート3巻トラフィックス(1)/永野護/KADOKAWA刊
F.S.Sリブート3巻トラフィックス(1)/永野護/KADOKAWA刊/tonbori堂撮影

※【月刊ニュータイプ2017年9月号『ファイブスター物語/FSS』の内容についてネタバレしています。】

ボォス

 ボォスはファイブスター物語(以下FSS)の中でも特に重要な星と位置付けられています。F.S.Sで重要な星はいくつかあって、天照の治めるデルタ・ベルン。コーラスが治めるジュノー。ミッション・ルースのいるアドラー、フィルモア帝国やクバルカン法国など星団の中でも列強の星、カラミティ・ゴーダーズ。そしてトラフィクスの舞台でもあるミノグシア連合があり物語の主要人物が訪れている星、ボォスです。


 ボォスには他の星に無いものがいます。それがセントリー(旧ドラゴン)です。GTMの大改編前は大きなトカゲという人もいましたが、その力を度々見せつけてきました。しかも強大な力を持つその「何か」は、何故かボォスにいるという事以外全てが謎でしたが、ただドラゴン時代に六本指、つまりヒト以上の何かという事は示唆されていました。GTM大改編後、ドラゴンはセントリーという名を変え、殆ど人には不可知の生命体という設定を与えられ、その力だけは認識されているという設定に変わりましたが、もともとセントリーというのは歩哨、見張りという意味です。


 度々ドラゴンは別の世界から来る連中と戦っているということが示されていることを考えるとセントリーと名を変えたことで彼らの目的がよりはっきりしたように思います。トラフィックス3でセントリーが絡んでくるかは分からないけれど、カステポーでは何が起こっても不思議じゃないのでその辺りも注目したいと思います。

パルスエット

 初出がトラフィックスのファティマ。青銅騎士レスターのパートナーで彼が青銅騎士を退いて(オリバーの言を借りれば追い出された。)雇われ騎士の時にも寄り添っていたファティマ。その後、艱難辛苦があってザンダシティのファティマ専用売春宿に売られていたところを、クラーケンベール・メヨーヨ皇子(当時)の乱入により解放され、暫しザンダシティを彷徨っていた時にヨーンと出会い彼をマスターと呼ぶが、ヨーンはパルスエットを娶る事はしなかったという経緯があります。その時、アイシャの掌底を受けながらも倒れなかったことでヨーンは目を付けられたという経緯がありますが、トラフィクスを代表するファティマといっていいでしょう。


 今回のエピソードはパルスエットの名がつけられている以上、このエピソードでヨーンが本物の騎士になれるかどうかの話になりそうな気がします。これは余談なんですけどレスターって雇われ騎士なのにえらく強かったりして後々青銅騎士団でも高位にいたことが判明しますが、最初からそう決まっていたけど、わざとぼやかすというのは、これはもうファイブスター物語の常とう手段になってきてる気がします。カイエン自身がそういう感じの初登場だったわけだし(苦笑)パルスエットはモラード指揮下のファクトリーファティマという事ですが、実際にそういう事があろうが全てのファティマはスバースの子であるという事実の前にはあまり差が無いのかなとか。バランシェの娘たちや、モラード謹製になるとそらまた違う部分があるのでしょうが、結局戦闘経験の差がっていう話ですし。今回はカステポーの騎士公社でおニューの服を選んでもらう事になったパルスエットがバーシャの呪いからヨーンを解き放つことが出来るのか?これも注目ポイントです。

あの2人

 ダ・イグとジークのことですが、これまたクラーケンベールから語られたエピソードがここで出てくるとは。不意打ちですね。しかもロードス公がその時の見届け人だったとは。しかしエスト、あちこちでしゃべり過ぎじゃないですかね(苦笑)まあ、マスターに仕えた(クラーケンベールは仮のマスターですが)場合には、包み隠さずってことなんでしょうが。いやそら皆さん戦闘経験の豊富なファティマを欲しがる訳です。それとともにあの場面には璃里と慧茄がいたというもの重要です。カイエンとの試練っていうのは、そんなに誰もが受けれるものじゃないけれどダイグとジークが何故にカイエンに挑むことになったのかも気になりました。ただそれが明かされる事はあるかどうかは分かりません。ただジークとヨーンが再会した時に出てくるかもしれませんが。

 そういえば2人は同じ学校の先輩、後輩なんですが、事情とかは察しててもジークがあの高貴なる血に連なる(ヨーンがいうところの汚い血)の人間だとはまだ知らないはずですよね。そこを知ったときにどうなるかも気になります。


 そしてカルバリィの名前がここで出てくるとは。まだまだネタは隠し持っているな?クリスって感じですね。エルガイム時代からの人としてはそこにカルバリィの名前くる?みたいな。そしてこの2人のエピソード後々非常に重要なエピソードになりそうな気がします。それは最後のページの上がなんとなくそれを指し示しているという…。

ランドスキッパー

 えーっとコレ、ゴティックメードの詩女様のセイラ―と同じ構造ですよね。まあ同じジョーカーのテクノロジーでつくられているんだから当たり前なんですが。バラストの位置やコクピット周りのレイアウトなどなど。大きさの違いはありますが似通っているんだなってことがよく分かる内部図解でした。

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 こういうメカの統一性はメカ好きには、ああなるほどなっていうポイントでした。それとスキッパーのデザインにはある種懐かしさも。エルガイムの民間用フロッサーですといっても通用するかも?

 あと忘れられがちな話なんですがジョーカーのこういった乗り物は基本地上を浮遊走行する乗り物なんですがこのクラスは全部『ブレードランナー』のスピナーよろしく空中飛行できるんですよね。つまりセイラ―もそういう事が出来る訳です。まあ飛びませんでしたけど(笑)

ノーキィーシティ騎士公社

 騎士公社っていうのは騎士が活動するのに必要な、まあ主にファティマの着替え(これは第5話ザ・シバレースエピソード8:Yes Fist No Sword!『TRAFFICS2』でもバーシャのためにヨーンが天然素材の下着などを手に入れるため桜子の部屋に忍び込んだことがありましたね)や武器のサプライ(消耗品)補充、他日用品なども置いている感じでしょうか。


 基本的にはその国や街の騎士公社は国家に騎士登録している者でないとIDカードが無いので利用できないようですが、カステポーはある意味無法地帯なわけで仮IDを発行して誰でもウェルカムになっているようです。なんか『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のノーウェアを思い出しますね。または『銀河鉄道999』のヘビーメルダーでしょうか。ヘビーメルダーにはその名も「トレーダー分岐点(トラフィクス)」がありますし(笑)

今後の展開は?

 さっぱり分かりません(苦笑、パルスエットとヨーンとそしてジークの物語が紡がれるのは間違いないとして、ちゃあも絡んでくるかもしれないし、便宜上ヨーンの雇用主としてミラージュの誰かも絡んできそうです。とりあえずボルテッツのフ・リエ、バッハトマでトモエの隊の副官、アーリィとは一戦交えることはリッターピクトで予告されているわけですから、どういう経緯でやりあうのか?興味はつきません。


 ともかく来月はカステポーはノーキィーシティーで何が起こるか?なにせノーキィーシティーは黒騎士ロードス公がデコに倒された街です。何かが起こることは必至な気がします。来月号が今から待ち遠しいですね。

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20170810 誤字等修正しております。

20230312 段落などを修正しました。

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