逃亡者ブルース・バナー『インクレディブル・ハルク』【ネタバレ】M.C.U再見Vol.2-Web-tonbori堂アネックス

逃亡者ブルース・バナー『インクレディブル・ハルク』【ネタバレ】M.C.U再見Vol.2

2017年5月14日日曜日

MARVEL movie

X f B! P L

 マーベル・シネマティック・ユニバース(M.C.U)おさらい2本目は『インクレディブル・ハルク』です。

動画はYouTubeより|The Incredible Hulk (2008) Official Trailer
- Edward Norton, Liv Tyler Movie HD|Movieclips Trailer Vault
|Universal Pictures, Marvel Enterprises, Marvel Studios

緑の巨人。NYに現る!

 今でこそディズニー傘下のマーベル・スタジオで制作できていますが『アイアンマン』はパラマウント映画配給でこの『インクレディブル・ハルク』はユニバーサル配給。元々ハルクの製作権と配給権はユニバーサルが保有していたそうで、2003年に名監督として名高いアン・リーが独立した映画として『ハルク』を撮りました。内容も変身することになやむバナーの葛藤を描いたものの、ヒーロー映画という点では弱く、興行的な成功を収めることが出来なかったと聞きます。

 実はこの『ハルク』私は未見なんですが、確かにあまり噂を聞きません。キャストも『ブラックホーク・ダウン』『ミュンヘン』のエリック・バナをブルース・バナーに、『ロケッティア』『ビューティフル・マインド』のジェニファー・コネリーをベティにとキャストもいいのに。むろんこのアン・リー版『ハルク』が好きな人も多くいるのでしょうが、ともかく『アイアンマン』の成功により『アベンジャーズ』第2のヒーローは『ハルク』という事で、ハルクをリブートするという決断をマーベル・スタジオ側は下しました。

 そこでユニバーサルから製作権を取り戻し、製作がスタートしたわけですがこの作品、高評価でハルクの映画化として成功したと思われている反面、M.C.Uの作品群では目立たない1本になっています。それは何故なのか?順を追って説明したいと思います。

ストーリー

※ご注意ください。物語の結末まで書いております。

逃亡者バナー

 映画はハルク誕生をアバンタイトルでざっくりと説明するところから始まります。ブルース・バナーが共同研究者のエリザベス”ベティ”・ロス博士とともにバナーが自ら実験体となりある実験に臨んだものの実験は失敗。何かが起こり、実験室は大破、実験を見守っていた、研究の発注者でもあるベティの父親タデウス・”サンダーボルト”・ロス将軍も負傷しベティも大けがを負ってしまいました。そしてそれはバナーの身の上に何かが起こり、彼はロス将軍、アメリカ軍から追われる立場になったという事が映像のみで語られます。このOPのアバンでは一瞬スターク・インダストリーの文字やSHIELD長官ニック・フューリーの文字が一瞬映り、どうやらこの実験はアメリカ軍の兵器開発に関わることが伺えます。そして超極秘であることも。


 そこから5か月後に時間が飛び、バナーはリオデジャネイロのホッシーニャ。俗にファベーラと言われる貧困地区に隠れ住んでいました。逃亡中も自身に起きた変化を抑制しようとしていたようで、158日間身体変化は起こっていないと字幕がでます。ひっそりと目立たず、武道家の元で怒りに身を任せないように、呼吸を整える方法を学び、飲料水工場でアルバイトしながら、ネットを介して知り合った「ブルー」なる人物(バナーは「グリーン」)の助けを借りて自身の変化の治療を試みるバナーでしたが、変化に効くのではとされた薬草も全く効果が無く、最初は渋るもののブルーに促され、自身の血液を彼に送ることに。ですが工場で機械の修繕中に指を負傷。その血液が瓶に飛び散り、それを拭ったと思ったものの付着したままにアメリカに輸出。それを飲んだ人物(スタン・リー御大!)からガンマ線汚染が報告。ロス将軍の知るところに。


 ロス将軍はすぐさま追跡捕獲チームを参集。英国海兵隊から出向してきているロシア系英国人、エミル・ブロンスキーをチームリーダーとする部隊がリオデジャネイロに飛びました。部隊はバナーの住み家を包囲、突入しますがすんでのところでバナーは脱出、ファベーラ内を駆け抜けていきます。しかしとうとう勤めている工場に追い詰められます。昼間に工場でバナーに絡んできた不良工員たちも、街で見かけた逃走中のバナーにお礼参りしようと工場に侵入。彼らが先にバナーを見つけ痛めつけますが、その時バナーに変化が起こります。不良工員たちは一瞬で吹き飛ばされ、侵入したチームの隊員たちも次々となぎ倒されていきます。そんな中、ブロンスキーは闇の中に緑の巨人を見ました。追跡捕獲チームは壊滅状態、バナーの残していったノートパソコンを解析し彼の行く先を探る将軍にブロンスキーは詰め寄ります。あの緑の怪物は何なのか?ロス将軍は答えます。「あれがバナーだ」と。「君たちが捕らえるべき人物」だと。

ファベーラ

 リオのファベーラと言えば「シティ・オブ・ゴッド」という傑作映画があります。ファベーラで生まれ育った若者たち。殆どがギャングになってしまうというその実態を生々しく描いた映画です。また「ワイルドスピード」でもMEGA MAXでリオが舞台になりました。独特の山肌に家が所せましと立ち並ぶ姿が画になりやすいのかもしれません。ただ現地の警察も重武装して入らなければならない程の危険地帯で犯罪発生率も多く、先に挙げた『シティ・オブ・ゴッド』もそういうファベーラの実態を元にしています。麻薬取引、強盗などは日常茶飯事、警官も腐敗していることにより犯罪は放置されたままという事が何度も起こり、政府による浄化作戦なども度々行われているとの事。

リオデジャネイロの風景。

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By Eric Schockmel (Eschock) - Own Work (http://ericschockmel.net),
CC 表示-継承 2.5, Link画像はWikipediaより:映画の舞台となったホッシーナ地区

Amazon|PrimeVideo/シティ・オブ・ゴッド(字幕版)

 今回ハルクになるところはアバンでザクッと説明し、アメリカから逃亡中の男としてバナーを描いています。前回の映画アン・リー版『ハルク』ではハルクになってしまったバナーが米軍の包囲網を突破して死んだと思われたものの、実は南米に逃亡していたという(おおまかですが)ストーリーだったようで、そういう意味では前作にも配慮しているかもという話をTwitterで見かけました。


 主演のエドワード・ノートンはハルク、ブルース・バナー役を前回も熱望しつつも脚本が気に入らず降りたという経緯があるということですが、今回は脚本のリライトにも参加(ノンクレジット)だそうです。そこらへんの関係は分かりませんが、いきなり逃亡者として現れているので、何かあってこの人は逃げている。そして身体の変化を何とかしたいというのがよく分かる導入部でした。ちなみにブラジルで呼吸法をバナーに伝授する武道家はグレイシー柔術のヒクソン・グレイシーでした。(豆知識)

超人兵士計画

 バナーの身体に起こった変化とは、あの実験のせいで怒りが募り、心拍数が上がってしまうと身体が巨大化し緑の皮膚に変化。銃弾をものともせず、怪我をしてもすぐに治癒するという体質になってしまったのです。力もやすやすと自動車をひっくり返し鋼鉄のドアをぶち破る、そのパワーは人間技は到底思えぬモンスターじみた力を発揮するようになってしまったのです。彼が逃げたのはアメリカ軍の追及から逃れるためでもありますが、それとともに人に危害を加えないようにするためでもあったのですが居場所が知られてしまった今、ブルーの研究に一縷の望みを託して、アメリカへ戻る決心をしたバナーは、まず元恋人ベティの勤めるカルバー大学向かう事に。


 新しい人生を歩んでいたベティ、恋人と楽しそうにしている彼女を見て、馴染みのイタリアンレストランを頼り一時の隠れ家を得たバナー。しかしそこへやってきたベティと鉢合わせしてしまい、慌ててそこを後にして街を出ようとするバナー。しかし車で追ってきたベティ。彼女は決してバナーを忘れていたわけではなかったのです。バナーがカルバー大学に来たのはデータ入手のためで、ベティが保存していたデータを以って2人でブルーと接触し治療の可能性を探るため、準備するために一度大学へ戻りますが、既にロス将軍の手が回っていました。そしてそこにはブロンスキーの姿が。明らかに前回とは動きの違うブロンスキー。彼は超人兵士血清を投与されていたのです。

 迫りくる部隊に追い詰められとうとう巨人に変化したバナーはヘリコプター、ブロンスキーと死闘を繰り広げ、巻き込まれ気を失ったベティを抱きかかえその場を去るのでした。騒ぎを聞きつけたマスコミが目撃者の大学生に目撃談を聞くと彼らは「緑の巨人が、まるで廃船(ハルク)のような」と語ったのでした。


 ハルク(Hulk)っていうのは確かに廃船って意味あるんですが、これ翻訳機にかけたんじゃないかなって思います。割とHuluとネトフリの翻訳っていわゆるなっち翻訳(戸田奈津子さんの翻訳)よりも訳が通じない時があります。翻訳機にかけてから文字のつながりだけリライトしましたみたいな。とこれは余談ですが。あとHulkってずうたいのバカでかい男という意味があります。多分こちらの方が英語のニュアンスに近いのではないかと思うのですが。もっとも英語に詳しくないのでハルク後にハルクにそういう意味が付加された可能性も否めません。詳しい方に一度お聞きしたいです。

hulkの意味 - 英和辞典 Weblio辞書

 ティム・ロス演じるブロンスキーは兵士としては既に峠を越えているものの数々の経験を積んだ熟練の戦士という設定です。イギリス海兵隊はSASと並ぶ精鋭揃い。SBSという特殊部隊も擁しています。そんな戦闘のプロが緑の巨人を見たときに本能的に敵わないと感じ取りました。だが歴戦の兵士のプライドとしてそれを認めたくないブロンスキーはロス将軍に直談判します。そしてロス将軍はそもそもバナーに依頼したのはガンマ線による超人血清の研究で彼には事実を伏せて兵士の疲労回復効果のある薬剤の研究と偽っていたと語りました。


 この超人血清。アメコミファンならご存知のキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースに使用されたもの。この後に製作された『キャプテン・アメリカ ザ・ファーストアベンジャー』で詳しく描写されることになりますが、この時は第2次世界大戦時に計画され凍結されたとだけ説明されました。それをロス将軍が最強兵士製造計画を復活させようともくろんだわけです。(ちなみに『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』でも書いていますがガンマ線照射の線量や照射時間は開発者のアースキン博士が死亡したため失われています。)

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 軍の倉庫に眠る超人血清(液体窒素で保管されてるケースにはスターク・インダストリーのロゴがプリントされておりつながりを示しています。)を取り出しブロンスキーに僅かだけを投与しますが、その効果は絶大でした。この超人血清ネタは割とM.C.Uで今後も出てくるネタなので覚えておくと、ああなるほどなる事が多いと思います。超人を人為的に作るというのは、キャプテン・アメリカがその始祖であり、その後も様々な組織(善悪、他の知的生命体、種族、政府、企業もろもろ)がそれを計画しているという事も後々明らかになってきます。

ニューヨーク決戦

 ブルーはニューヨーク(NY)に居るということで包囲網を突破し、追跡をかわしつつNYへ向かう2人。ロス将軍は5カ月も追跡をかわし続けたバナーを直接追跡するのではなく網を張ることにしました。S.H.I.E.L.Dの情報網を使ってバナーのラップトップパソコンから抽出したメール情報を解析、バナーの向かう先を特定することにしたのです。一方、先の攻撃で全身の骨を砕かれたブロンスキーは驚異的な回復を見せていました。更に血清を投与してくれというブロンスキーの目には狂気が宿っているようにも見えましたが、現状バナーに対抗できるのは彼だけという事で将軍はさらに投与をすることを許可しました。


 NYでブルーと接触するバナー。ブルーはスターンズという研究者でバナーから送ってもらったデータを元に中和する研究を進めていました。成功するかどうかは分からない方法ですがバナーはそれに賭ける事に。果たして実験は成功しましたが、その時、ロス将軍率いる部隊が突入。バナーは捕えられてしまいます。ブロンスキーは研究室に残ったスターンズを脅し、バナーの血液から精製された薬液を注入。さらに強さを求めた彼はその結果、灰色の巨人へと変貌してしまい、手当たり次第に暴れだしました。彼の目的はバナー=緑の巨人「ハルク」と戦い最強を証明する事。


 破壊されていく街を見てバナーはもう一度変身することを決意します。中和剤が成功していればなすすべもなく倒されるかもしれないけれど、このまま黙って見過ごせない。バケモノは自らの血から産まれたもので決着は自分でつけるためヘリから飛び降りるバナー、道路に激突した穴からハルクとなって出現、戦闘のプロであるアボミネーションに苦戦しながらもハルクスマッシュを駆使してアボミネーションを倒しその場から姿を消しました。


 そしてカナダの原生林でベティに逃亡資金を得るため質入れしたペンダントを彼女に送り返す封筒を用意し、座禅を組んで呼吸をコントロールしている彼の目は緑色に輝いていました。

エンドロールのクレジット後に

 その頃ロス将軍は一人バーで酔いつぶれていましたが、そこにトニー・スタークが現れ、チームを編成中でメンバーを探しているというところで映画は終わります。

マーベル・シネマティック・ユニバースでのNYにおけるクライマックスという意味。

 『インクレディブル・ハルク』のクライマックスはニューヨーク(NY)です。『アベンジャーズ』もNYでクライマックスを迎えますし、トニー・スタークはスターク・タワーという高層ビルを持っており(後にアベンジャーズの本拠地としてアベンジャーズ・タワーに改名、『スパイダーマン:ホームカミング』で引き払いますがビルは残っています。)、『ドクター・ストレンジ』でもサンクタム(聖なる結界)がありますし、スパイダーマンのホームグラウンドもNY。ネットフリックスで配信中の『デアデビル』『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』もNYのお話です。

 ですが数々のM.C.Uの作品の中でも最初にニューヨークで戦ったのはハルクということになります。これはハルクの重要性を示している気がします。そのためノートンから『アベンジャーズ』でラファロにキャスト変更があったのは残念でしたが、やはりハルクというキャラクターのM.C.Uに占めるウェイトは非常に大きいと思いました。

トリビア

 スターンは原作コミックスでは頭脳が発達したヴィラン、ザ・リーダーを元に創造されたキャラクターですが現在ハルク単独の映画が製作されていないため、これ以降未登場のままです。研究室をアボミネーションが荒らした際に機械の下に倒れ込んで頭の傷に薬液が滴り落ち頭蓋が変化していくシーンがあっただけに残念です。このアボミネーション、『アイアンマン』でも紹介したドラマ『エージェント・オブ・シールド』でも言及されていますが、この後シールドに大変なことが起こるので現在の境遇は不明です。実際にハルク並みのスーパーパワーをもっているだけに野に放たれるとまた厄介な敵になることでしょう。

 ロス将軍はこの後、軍を退き政治家になり国務長官となってアベンジャーズの前に姿を現しますが、それはまだ先のお話です。ですが一番気になるのはベティ・ロスはどうなったかということです。それについて次の項でお話ししましょう。『アイアンマン』に登場した組織、戦略国土調停補強配備局、S.H.I.E.L.D(シールド)もこのバナー追跡には一役買っています。S.H.I.E.L.Dの特徴的なエンブレムが登場しデータベース検索でブルーの居場所をつきとめました。

インクレディブル・ハルク

 インクレディブルとは途方もないという意味があるそうです。とんでもない、信じられないのような。ピクサーアニメでも『Mr.インクレディブル』ってのがありましたね。2が製作決定したとか。2が作られないのはマーベル・スタジオの公式の見解は無く、尋ねられると企画は何時でも開発中という話なのですが、一説によると(これもネット上にある根も葉もないようなものだとお考え下さると幸いです)配給権及び、先に製作権をもっていたユニバーサルとの権利問題というものです。今後の製作を見据えて独立した映画1本の他に他作品への客演はOKという契約で戻したものの独立した1作品としての製作権利は未だユニバーサルが保有しているのではないかというものです。そのため待機中の『マイティ・ソー ラグナロク』では原作アメコミ『プラネット・ハルク』(ハルクが別の惑星に飛ばされて闘士として大暴れするお話だそうです)の要素も入れてバディムービーとなっているとか。

 またバナーを演じたエドワード・ノートンはこの1作限り。脚本までリライトした功労者なのですが、今バナーと言うと『アベンジャーズ』でハルクを演じたマーク・ラファロを思い浮かべる人が多いのでは。(実際ラファロのハルクもこれまた素晴らしいのです)ノートンが何故以降のM.C.U作品に出演していないのは分かりませんが、そのため以降の作品との関りがあるにもかかわらず、出演者が他作品に出ることで感じられる地続き感が薄いため『インクレディブル・ハルク』がM.C.Uの中で印象が薄くなっている感は否めません。


 最近になって『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』でロス将軍役ウィリアム・ハートが出演したことにより、『インクレディブル・ハルク』の出演者がやっと登場ということになりました。となってくると、ベティの事も気になります。ハルクの恋人でもある彼女が出ないまま、『エイジ・オブ・ウルトロン』ではブラックウィドウことナターシャ・ロマノフと日陰者同士ちょっといい感じになってしまったりしていたという描写がありました。  

 その辺ハルクファンとしては、おいおいベティはどうしたんだよってなったはずです。風の噂によるとインフィニティウォーではベティ出るかもしれませんと聞いていますが、『ソー・ラグナロク』の展開次第ではまたどうなるか分からないのが現状です。1本の作品としては『インクレディブル・ハルク』はまとまっているしオリジン・ストーリーとしても後日談としてもどちらでも取れるけど非常に分かりやすい構造を持ったアクションストーリーになっている作品です。これはノートンがハルクが好きであるというのもあるのでしょうが、ヴィランにアボミネーションを持ってきたのも対比として分かりやすく良かったと思います。

キャスト&スタッフ

 監督はルイ・レテリエ、リュック・ベッソンの『トランスポーター』をコーリー・ユエンとともに共同監督を務め、アクション映画の快作『グランド・イリュージョン』の監督を務めています。スタイリッシュなアクション映画を撮るのが上手い監督です。『グランド・イリュージョン』では『アベンジャーズ』以降でハルク=ブルース・バナーを演じているマーク・ラファロが出演しているのも縁を感じます。バナーの恋人で、ロス将軍の娘ベティにはリブ・タイラー。『アルマゲドン』や『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのエルフのアルウェンを演じていました。エミル・ブロンスキーことアボミネーションはティム・ロス。『レザボアドッグス』なのとタランティーノ作品やドラマ「ライ・トゥー・ミー」のライトマン博士役が有名です。ブロンスキーをロスが演じることによって、深みというか狂気などがよく表現されていました。

 実はノートンやマーベル側はロスには難色を示していたらしいのですが監督は彼を推していたようです。結果は彼で良かったように思いますね。

ソース|The Incredible Hulk (film) - Wikipedia


 『インクレディブル・ハルク』は作品としてもまとまっているし面白いのですが、ノートンがこの1作限りということでM.C.Uとの関りが薄く感じられてしまうのが非常に残念な1本です。とは言え完成度は低すぎるとも言えない作品で上映時間の長さもちょうどよくノートンがこのまなバナー役であったらなあと思う事もありますが反対にこの時にラファロだったらと想像するのもありかもしれませんね。出来ればラファロのハルク単独作(彼もそれを期待しているというコメントを残しています)があればいいと思うのですが、それはフェイズ4以降になるのか、それとも実現しないまま終わるのか。今は今後の展開を見守りたいと思います。

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追記20180326 『インクレディブル・ハルク』本国版予告編を貼りました。また文章も一部修正をしていますが意味は変えていません。

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